ダンジョン飯 第85話「マルシル4」感想など
この記事何?
『ダンジョン飯』の備忘録を兼ねた感想(とちょっとだけの考察)になります。
私がいままで書いてきた『ダンジョン飯』各話の考察やメモについては、カテゴリ一覧の「ダンジョン飯」からお願いします。同作品の考察については、今後もこのカテゴリで記事を更新するつもりです。
なお、今回取り上げる第85話は、'22年6月26日現在、単行本未収録です。既に読んだ方向けのネタバレありの感想ですので、単行本派の方は気をつけてください。
第85話「マルシル4」
ゲームに出てくるロンドンをFGO(だいぶ前にやらなくなった)以外に知らないんですがやっぱりそういうイメージなんですね……それでカッコいいのズルいよなあ。
扉絵
ぱっと見で気になったのは、陰鬱なマルシル、そして下の方に見える食べ物やらなんやら。パイに果物、ティーカップ、ブラシ、椅子……秤、ブーツなんかは探検の装備なのかな~くらいに思ってました。
ところで単行本12巻が8月10日発売と分かったわけです。
ストーリー的に終わりは近づいているものの、11巻が第70話~第76話の掲載だったので12巻が最終巻ということはほぼ確実にないとは思うのですが。
でも13巻で終わるくらいは普通にありそうなのが……きれいに終わってほしいけど終わってほしくないですね。
(元)ファリン
マルシルはどんな思いでこのファリンを見ているのかな、と思うとちょっとつらくなりますね。でもいざとなれば手段を選ばないし、いまは視野がめちゃくちゃ狭くなっているマルシルのことだから暫定的な最善手としてこうしているのでしょうけども。
それにしても、この姿になった妹を見ても、このようなリアクションが取れるライオスも凄いと思いますね。
説得
ブラシはイヅツミ用だったか……!
それにしても、
「あっ ども……」
こんなシチュエーションでもシュールなコメディ描写が挿入される、この作品の絶妙なバランス感覚。大事にしていきたいですよね……本当に……
そして、センシがマルシルに対して
「作ろう!!!」
って言ってくれたのが物語の最初の方の繰り返し、再演を見ているみたいで、個人的にすごく好きなシーン。
私は、「ストーリーの序盤や出会いのシーンでやったことを、大事なシーンで同じような構図で繰り返す」のが大好きな人種なので……(最近だとアニメ「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」1期でそれがありましたが)
俺の家族見たくないか!?
「家族を売った」とかイヅツミにひどい言われようですが、どっちかと言えば「身を切った」くらいの思い切った行動に出たチルチャック……
寿命を延ばす秘訣
久々にマルシルと同じ床に立ったライオス……個人的にはこの時点で勝利確定演出って感じでしたね(本当に)?
38話でシュロ―に向かって言った
1日3食しっかり食べて 睡眠をとってる俺たちのほうがずっと本気だった!!」
を思い出しました。
やっぱりこの85話の終わり方には、ライオスだけの説得じゃ辿り着かなかったと思いますね。みんな一緒でよかったよ……
ちなみにこれは蛇足ですが、「この3点に気をつければ~」のコマのライオスの指に注目すると、親指と人差し指、そして中指の3本を立てていますよね。やると分かるんですが、この出し方で中指を立てつつ薬指をきちんと折るの結構難しくないですか?
個人的には「3つ」を指で示すときは人差し指と中指、それに薬指の3本でやるので不思議だったのですが、どうもこれはお国柄なようでした。というのも、フランス人やドイツ人などは親指から数えだすそうで、「3」のときにもスムーズに開けるようです。おそらくは習慣の違いによる慣れなのでしょう。
シュローは日本風の数え方をするのかな。見てみたいものです。
http://yutaka-nishiyama.sakura.ne.jp/math2010j/finger_j.pdf
イヅツミ
寿命延びる秘訣のコマの左下にちっちゃく描いてあるイヅツミほんとかわいい。それだけです。その下のコマの右下にもいましたね。
にしても、イヅツミに対して道徳や倫理の本を与えるの、マルシルの根本的な親目線感が出ていていいですね。
今後の展開
前回、84話の感想記事で
次回どうなるんだろって心配しかないですが……ライオスだけじゃ説得できない気もするけど、そもそも説得の方向に行くのだろうか。力ずくで解決してほしくはないけど……
って心配していましたが、なんとかなった……んですよね? これでマルシルは大丈夫……ですよね?
でも絶対翼獅子の横やりが入りますよね。そこでヤアドが活躍したりするのかな……翼獅子を斃すための何らかのキーにはなりそうと予想していますが。
いずれにせよ、今回はダンジョン飯らしいやり方でマルシルの心を大分引き戻せたと思うので、次回は不安より楽しみが勝る感じになりました。よかった。
以下雑記
ハルタについて
『司書正』。前回に引き続き当代の司書正が成ったときの話でしたね。前回の感想でも言いましたが、この話はもう少し引っ張る気がしていたので少し意外。逆にこっからどう広げるのか気になるところですが。
『あかねさす柘榴の都』。こちらは靴を買う話ということで、またいい感じの話ですね今回……
靴を買う時って新しいどこかに行く想像をして勝手に盛り上がったりするの、凄く分かります。
読切について。『填匝町都市パン化計画』と『グレイスケイル』はいずれも第三回八咫烏賞受賞作とのことでしたけど、正直に言ってあまり好みではなかったというかレベル感として微妙な感じがしました。
前者は展開の伝わりづらさと言うかテンポが、後者は伝えたいことを全て言わせてる感じがどうもなんというか合わなかった。続きが気になる感じではなかったな、と言うのが正直なところ。でも『グレイスケイル』が伝えたかったことには共感もあるので、やはり単に私の好みの問題なのかもししれないです。
ハルタ以外について
なんとか原稿は間に合いました。やったね……でも会場製本はもう嫌だ(毎回言ってる)。
夏コミも受かりましたが原稿間に合うんだろうか。神のみぞ知る……
今回はこの辺で! 取りあえず直近で原稿の締め切りは7月末とかなので、次の更新はサクッとハルタが出た直後にできると思います。ではでは。